三階節みそを使っている理由は、先祖代々使っているから(笑)。
全国的に土地柄の白味噌も赤味噌も食べるけれど、
やっぱり小さい頃から土地の育った味噌は、
おふくろの味というか生まれ育った味だから、それが一番かな。
魚のみそ漬もこれを使っているし、西京味噌はそれはそれで使うこともあるけれど、
後はほとんどこれを使っています。
鯛味噌も三階節みそを使っているけれど、
お客様にはリピートで購入いただいていますよ。
またこの辺りは、鯛やスズキ、ヒラメもあがるけれど、
地魚の白身に薄口のたから味やヤマヒラも間違いなく合うと思います。
醤油をもし調合して似た味にしたとしても、やっぱり同じにはならないですよね。
この味があってその上で料理の味を計算します。
鯛めしや鯛茶漬けにもつかっているたから味、とても気に入ってます。
煮物などに『たからあじ』を使うと味がトゲトゲせず、香りよくまとまります。
悪い醤油だと、味に角が出て美味くないのです。
『たからあじ』は間違いなく煮物に向いてる醤油だと思いますよ。
鯛めしに限っても、これじゃなきゃダメです。
ダメな醤油は火にかけるといがらっぽいような味になり、食材の味にも
大きな影響を与えますが、『たからあじ』は火にかけても、ほとんどそれがない。
私が気に入ってる一番の理由はこれですかね。
やはり、良い醤油は食材の味を引き立てるって事なんじゃないでしょうか。
ぼくは、ソースに味噌を使ったりすることが多いので、
味と香りが残る味噌がいいと思っているのですが、
越後みそ西の特選みそは他のものと混ぜてもしっかり味と香りが残るので、
使っています。ソースの他にも、卵の黄身のみそ漬にも使いますが、
香りがやっぱりちゃんと移るのでいいですね。あと、グラタンにも入れますよ。
ケータリングで洋の食材に和の食材を合わせて使ったりするのは、
日本人に馴染みのよい味にしたいというのもあります。
それと、できるだけ地元の食材を使いたいというのはあるんですが、
外で料理を作ったときに、これは何を使っているんだろうとか、
自分の地元の好きなものを使うことで、いつか柏崎に来た時に、
それに興味をもっていただけるきっかけになればいいなと思っています。
お菓子を作る際は、できるだけ皆さんに長く愛される味、
ほっとする味を目指しているんですが、その中に絶対まねできない口どけや食感、
食べた人が驚くような仕掛けをするように心がけています。
普通なんだけど、普通じゃない。
三階節みそドーナツを作った時は、味噌らしさを出すために、
使う量の加減に苦心しました。味噌はその時々少しずつ機嫌が違っていて、
人間みたいなんだなと感じています。
香ばしさは、味噌のすごく良い点だと思いますが、
味噌チーズロールケーキにおいては、チーズに合わせると、
チーズをより引き立てるというか、もっとチーズらしさが増すので、
チーズ好きな人には普通のものより味噌の入っているものをお勧めしています。(笑)